PDFの図をIPEで編集
前回に引き続きIPEの布教です。(今回はなぜかですます調)
IPEの強い点はLatexを用いた綺麗な作図を直接PDFで生成/編集が可能というところでした 。
ところが,IPEは任意のPDFを開けるというわけではなく「IPEで作ったPDFしか開けない」という足かせがあります。
PDFをIPEで開けるようにする
はい,実はIPEをインストールしたbinの中に「pdftoipe.exe」と「ipetoipe.exe」というファイルがありましてそいつらを使えばPDFをIPEで扱える形式に変換可能です。
Matlab · otfried/ipe-wiki Wiki · GitHub
手順は以下の2stepです。
pdftoipe.exe file.pdf file.xml ipetoipe.exe -pdf file.xml file.pdf
最初の行でPDFをIPEで開けるようにして,次の行でPDFとして保存し直しています。
まぁ編集するだけなら最初の行だけで良さそう。
具体例:MATLABの図
以下の図は僕が昔matlabで作った図です。
いろいろ突っ込みどころはありますがこれをIPEで開くと次のようになります。
TextBoxの区切りがちょっと変になったりξが文字化けしてνになっていますがこれは再編集すれば治ることです。
再編集した結果がこちら。
字体やフォントの違いなど注意事項はありますがIPEの強さがわかっていただけたかと思います。
ちなみに捏造っぽいこともできます。
良い子のみんなは真似しないように
他の具体例も暇があれば試します。
PDFのCropping
PDFの余白切り抜きも思いのままです。
上のように外苑の赤枠を加工することで,PDFの余白を削れます。
以下の記事で紹介したBrissよりはるかに高性能なので図の余白調整にはこちらを使うことにします。
ossyaritoori.hatenablog.com
batファイルの作成
毎回コマンドをうつのはだるさの極みな(環境変数などもだるい)のでbatファイルで自動化をします。
PDFをIPE形式に変換して開く(一行目のみの実装)
とりあえず以下のファイルに適当な名前を着けて保存します。
私は「openPDFinIPE.bat」という名前にしました。
「set INPUT= %1 」でドラッグ&ドロップしたファイルのパスを取得
ファイル置換を用いて変換後のファイル名を生成しています。
使用する際には最後2行のIPEのpathをキチンと書き換えてください。
@echo off echo FileName is ... set INPUT= %1 set FNAME= %INPUT:.pdf=% set IPE_FILE= %INPUT:.pdf=.ipe% set OUTPUT= %INPUT:.pdf=ipe.pdf% echo %INPUT% C:\Users\YOURNAME\Desktop\ipe-7.2.7\bin\pdftoipe.exe %INPUT% %IPE_FILE% C:\Users\YOURNAME\Desktop\ipe-7.2.7\bin\ipe.exe %IPE_FILE%
後はbatにドラッグアンドドロップすればipeでファイルを開くことができます。
ショートカットを作ってデスクトップとかに置くのもありか?